環境にやさしい飛行機の話題をもう一つ。
ソーラーパワーによる世界一周を目指している飛行機があるそうです。
ソーラーインパルス(Solar Impulse)号、がそれです。
主翼の上側全面にソーラーパネルを装備しており、日中はソーラーパワーによる電力で、夜間は日中に蓄えられた電力を使うことで1日24時間、飛行を続けることが可能なのだそうです。
現在の予定ではアラブ首長国連邦を出発し、途中、中国、ハワイ、米国、ヨーロッパに立ち寄り、最終的に再びアラブ首長国連邦に戻ることで20〜25日で世界一周を目指しているといいます。
ソーラーインパルス号は有人(1人乗り)でしかも、仕様上は約1ヶ月に渡って無着陸飛行が可能という類い希な性能をもつことが期待されています。
予定されている冒険飛行の途中で着陸をはさむのは、パイロットが不眠不休での1ヶ月の連続飛行に耐えられないためだそうです。
ソーラーインパルス号の場合は中型旅客機に相当する60メートルもの幅を持つ主翼全体に変換効率の高い、航空宇宙用のソーラーパネルを並べ、更にプロペラモーターの使用にあたっては使用効率を最大化させるために、回転数を常にコンピューターで制御するという特殊な制御を行うことで1日24時間の飛行が可能になっているそうです。
この航空機自体は、世界一周という冒険目的の実験航空機です。
しかし、こうした航空機が実用化された場合には、まったく燃料を消費せず、どこまでも飛行することが可能という、夢のような移動手段ということになります。
ただ、航空旅客機、となるとまだまだ多くの問題が残っているようで、そのまま実用化は難しそうです。
とはいえ、他の技術、たとえは前に紹介した燃料電池とソーラーのハイブリッドだとか、更なる技術の発展で近い将来燃料消費の無い飛行機が誕生することでしょう。
果たしてその航空機、どのようなフォルムになるのでしょうか。
いまから楽しみですね。